1975年ドイツはフランクフルト生まれ。90年代初期のラジオから流れる新しい音楽に感化され育つ。周りがヒップホップに傾倒する中、ShedはサンプリングベースのUKハードコアサウンドの虜になる。その後ガバやDjax Upを通過し、シカゴ/デトロイトにたどり着く。1996~1997年はShedのテクノサウンドを形成する上で最も重要な時期であったと本人が後に語っている。メインストリームが商業化していく中、Shedは真逆の行動を取り始める。1998年~2002年の間、彼は1枚もレコードを買わず、3年間自らのプロダクションに集中する。自ら主宰するSoloactionからのファーストEPが成功を収めると、すぐにアムステルダム名門Delsinから2枚のEPをリリース。そして2008年、Ostgut Tonからデビューアルバム「Shedding The Past」をリリース。そして2010年のセカンドアルバム「The Traveller」を発表し、その後もWax、Equalized、Head Highといった名義で立て続けにリリースを重ねていく。2012年には、Modeselektor主宰の50 Weaponsよりサードアルバム「The Killer」をリリース。タフでラフなダンスフロアーを揺るがす、タイトル通りのキラーなサウンドで話題となる。そしてその年、日本が世界に誇るフェスティバル、Labyrinthにも招聘される。連続して絶頂を呼び起こすグルーヴで、テクノシーンにおける絶対的な地位を確立したShed。過去の遺産を現代にアップデートしながら未来的なサウンドを描く稀有なアーティストである。