現在ベルリンに活動の拠点を置き、Panorama Bar、Club der Visionaere、Tresorでのプレイも数を重ねるKatsuya Sano。彼のプレイに触れ、ダンスミュージックの本質に気付くリスナーは後を絶たない。放たれる1曲目にして誰もが無意識にステップを踏み、奥へ奥へと誘われるほどに、その長いキャリアに培われた選曲の奥深さと「最新さ」に驚きと喜びを体感する。1987年にDJとしてキャリアをスタート。本場ハウスミュージックの最良時期である1992年をNYで過ごしその後東京のあらゆるクラブにてキャリアを積む。2013年、飽くなき探究心のもとテクノアンダーグラウンド激戦区ベルリンに移住。盟友Jerome Sydenham(Ibadan Records)と共作アルバム「Animal Social Club」をリリース。腰の据わった骨太なローにダイナミックかつ浮遊感のあるリフを重ねていくその手法は、ベテランの風格を存分に味わえるものでありながらも単なるディープハウスに属さない新しさと多様性に満ち溢れている。のちに自身のスタジオを同所に構え、Shin Sasama a.k.a 山頂瞑想茶屋とのユニット「Lo Hype」にて複数のトラックをリリース。すべてのトラックに共通するダンスミュージックとしての真髄と中毒性は、単一ジャンルに属さず常に挑戦的であり、新しさを含み、聴く者の耳を試し、挑発してくる。本年4月、dj masda、So InagawaによるレーベルCabaret Recordingsよりリリースの「Tidelly Lock / Ekbox」(Evan Baggs & Katsuya Sano)が高い評価を得ている。次いでLo Hypeの新曲のリリースをIbadan Recordsより控え、クリエイター、DJともに精力的な活動から目が離せない。