DJ Nobuの活動のスタンスを一言で示すなら、「アンダーグラウンド」――その一貫性は今や誰もが認めるところである。とはいえ、それは決して1つのDJスタイルへの固執を意味しない。
非凡にして千変万化、ブッキングされるギグのカラーやコンセプトによって自在にアプローチを変え、自身のアンダーグラウンドなリアリティをキープしつつも常に変化を続けるのがNobuのDJの特長であり、その片鱗は、「Dream Into Dream」(tearbridge)、「ON」(Musicmine)、「No Way Back」(Lastrum)、「Creep Into The Shadows」(Underground Gallery) など、過去リリースしたミックスCDからも窺い知ることが出来る。
近年は抽象性の高いテクノ系の楽曲を中心に、オーセンティックなフロアトラック、複雑なテクスチャーを持つ最新アヴァンエレクトロニックミュージック、はたまた年代不詳のテクノ/ハウストラックからオブスキュアな近代電子音楽など、さまざまな特性を持つクセの強い楽曲群を垣根無くプレイ。それらを、抜群の構成力で同一線上に結びつける。
そのDJプレイによってフロアに投影される世界観は、これまで共演してきた海外アーティストも含め様々なDJやアーティストから数多くの称賛や共感の意を寄せられている。
最近ではテクノの聖地Berghainを中心に定期的にヨーロッパツアーを行っている他、台湾のクルーSmoke Machineとも連携/共振し、そのネットワークをアジアにまで拡げ、シーンのネクストを模索し続けている。