JasssことS. Jiménez Alvarezは、スペイン北部出身のプロデューサー/サウンドアーティスト。
彼女の両親はジャズ、そしてアフリカと南米のリズムに情熱を傾けており、それはJasssというアーティストを形成する上で多大な影響を及ぼし、幼い頃からの音への関心は、彼女を人と音楽の関係性の追求へと駆り立ててきた。
彼女はスペインを離れて音楽に従事することになるが、次第に社会的、文化的な面でも疎外感を感じるようになり、それらへの反骨心とも言える衝動を作品へと落とし込んでいく。思春期に追いかけていたパンクやハードコアといった音楽は、インダストリアルやダブ/実験音楽といった、難解で不可解な要素を持つ音楽への傾倒につながる。
2010年にオランダへ移住し、彼女はフィールドレコーディングのエディットやエレクトロニックミュージックを探求、その1年後にはベルリンへと移住し、実験映画作品に従事する。
2015年にオリジナリティ溢れる多様なスタイルを持つアーティストとして登場、それを武器にシーンを席巻する。数年に及ぶスタジオワークの後、初のEPリリースとなる「Caja Negra」をアメリカの〈Anunnaki Cartel〉から、それに続き、「Mother」、「Es Complicado」をイタリアの〈Mannequin Records〉より発表。2017年には初のソロアルバム「Weightless」をスウェーデンの〈iDEAL Recordings〉よりリリースした。
近年ではサウンドと空間演出の実験に焦点を当て、電子音響作品やライヴセットやオーディオヴィジュアルセットなどのプロジェクトの構築に取り組んでいる。