出身地グラスゴーの王立芸術音楽アカデミーでピアノを学んだのちにエレクトロ・ミュージックの製作を始める。デトロイトテクノという側面で語られることが多い彼だが、’99年に発表した「Mystical Rhythm」がBody & SOULクラシックスとしてコンピレーションに収録されたこともあり、ハウスとテクノ、両サイドのリスナーから愛される稀有なアーティストだ。
’15年にはOsunlade主宰レーベル〈Yoruba〉より「Eminescence」を発表。電子音とピアノサウンドが緻密に構成されたオーガニックなインストゥルメンタル・ハウスの傑作であり、現在も多くのDJに愛され続けている。17年にはDerric Mayの要望で実現したRhythim Is Rhythim「Icon / Kao-Tic Harmony (Vince Watson Reconstructions)」が話題となり、 昨年は〈BBE〉からジャズ/ブレイクビーツ/クラシックなどの要素を詰め込んだ「Life Is Beautiful」をQuart名義でリリース。今年はJoaquin Joe Claussell主宰〈Sacred Rhythm〉から「Teardrops」を発表。夏にはデトロイトテクノの境地に立ち戻ったアルバム「DnA」を発売予定。
作品の幅を広げながらも、美しいメロディ・メイクと緻密な楽曲構成においてVinceのスタイルは一貫しており、流行の変化が激しいダンスミュージック界において20年以上第一線で活躍し、多くの重鎮DJ/クリエイターから熱烈な支持を獲得し続けている。
・Official Website
( www.vincewatson.com )