DJ Qu

(Strength Music | NY)

Resident Advisorが2009年にアメリカ東海岸におけるハウスルネッサンスを特集した際、ニュージャージーを拠点にするプロデューサー兼DJは自らを「ダンサーのためのDJ」と呼んだ。これは、90年代に世界を旅するハウスダンサーとして、また、ニューヨークで名声を誇るHouse Dance Conferenceのレジデントとしてのバックグラウンドから、得られるべくして得た呼称である。以後、2005年に設立した〈Strength Music〉からリリースした躍動感、ダークネス、洗練性溢れる作品らは称賛を浴び、名実共にその立ち位置を深化させている。また〈Rekids〉〈Desolat〉や〈Synchrophone〉等のレーベルにおけるオリジナルやリミックスを共に手掛け、多様な作品を世に送り出している。決して他人とは同じ道を歩まない姿勢を軸に、2011年にはテクノとハウスの境界線を曖昧にしたデビューアルバム「Gymnastics」を発表。Little White Ear Budsはこの作品を「この上なくダークなハウスだ」と表現した。このジャンル間に存在する空白地帯に現代のハウス、テクノ界における独自の立ち位置を見出し、Nina Kraviz「Aus (DJ Qu Remix)」 〈Rekids〉 (2012)やPirupa「Party Non Stop (DJ Qu Remix)」 〈Desolat〉 (2012)といったリミックス作品をリリース。今年5/20には最新アルバム「Conjure」が〈Strength Music Recordings〉より発売される。