1980年代後半デトロイトから世界へ向けて放たれた「Strings Of Life」は、新しい時代の幕開けを告げる名曲であった。自身のレーベル〈Transmat〉からRhythim Is Rhythim名義で「Nudo Photo」、「The Beginning」、「Icon」、「Beyond The Dance」等今でも色褪せない輝きを放つ数々の傑作を発表し、Juan Atkins、Kevin Saundersonと共にデトロイトテクノのオリジネ—ターとして世界中のダンスミュージックシーンに多大な影響を与えてきた。
シカゴハウスの伝説のDJ Ron HardyやFrankie Knucklesから影響を受け、Music Instituteで確立されたその斬新なDJプレイは唯一無二。時代に流されることなく普遍的な輝きを放ち、テクノファンのみならず全てのダンスミュージックファンから絶大なる支持を得ている。
2010年1月には、実に13年ぶりとなる待望のミックスCD「Mixed by Derrick May x Air」をリリースし、国内外で大反響を巻き起こした。スタジオライヴ一発録りで制作されたそのミックスには、彼のDJの全てが凝縮されていると言って良い。そこには“熱く煮えたぎるソウル”、“多彩な展開で魅せるストーリー”、“華麗なミックステクニック”等、天才DJにしか作り得ない独特の世界がある。自分の信じている音楽やファンへの情熱全てを注ぎ込んだかのような圧倒的パワーがそこには存在し、聴くものを別次元の世界へと誘ってしまうほどだ。
世界中を旅していて日本でのプレイが最も好きだと語るDerrick May、彼は本当に心から日本のファンを大切にしているのだ。2011年には奇跡的に「Mixed by Derrick May x Air vol.2」を発表。また、2013年には自身のレーベルである〈Transmat〉のコンピレーションCD「Transmat 4-Beyond the Dance」を発表し更なる注目を集めている。