K2とは某病院で働く病理医/病理学者である草深公秀のソロノイズ・ユニットである。
第1期K2 (1981-1983年、千葉在住時代): ノイズの可能性を探るべく様々な形態でのノイズミュージックを宅録しており、当時の活動はカセット作品の作製とメール・アートの世界での活動のみであった。ライヴは行なっていない。
学業に専念するため、音楽活動を一時中断。
第2期K2 (1993-2002年、東京勤務時代): 自主レーベル〈Kinky Musik Institute〉を立ち上げ、K2として再び活動を開始。初期は鬱鬱としたドローンノイズであったが、1st CD「Metaloplakia」の作製を機にメタルジャンクを用いたカットアップノイズの作製に注力していく。同時にMTRを使ったライヴを東京を中心に行い始め、1999年にはアメリカ西海岸にMSBRらと共にミニツアーを敢行。カセット/ヴァイナル/CDR/CDを始め、フォーマットに捉われず多数の作品を国内外のレーベルや自身のレーベルからリリースする。また、異色のコラボで両A面7インチシリーズ「Noise Tournament」を始め、The Haters、De Fabriek、RLW、R&G、Hands To、Aube等との作品をリリース。
その後、仕事の関係で再び活動停止。
第3期K2 (2005-現在、静岡在住時代): 独〈Tochnit Aleph〉からの1通のメールが足がかりとなり、3度音楽活動を再開する。今までのスタイルとは異なり、当初は、多量のエフェクターやミキサーのフィードバックを用いたジャンク・エレクトロニクスを軸とした電子音を多用する様になり、電子音楽とカットアップによる独自のハーシュノイズを作製し始めるようになる。近年ではセミモデュラーやモデュラーシンセを多用した電子ノイズ作品を多数作製し、フォーマットを問わずリリースしている。
2013年には、KORGのVolcaシリーズを用いて作製したスラッジ・テクノイズ作品を100部限定CDRで月1で出すという「Audio Pathology Archives」(タイトル及び曲名は全て腫瘍の学名から取っている) を12ヶ月連続で行った。ライヴは年に3-4回とマイペースに、東京/名古屋/関西にて行なっている。
また石橋英子 (Dr.)、コサカイ・フミオ (Gt.)、K2草深 (Electronics) によるノーウェーブバンドRNAを立ち上げ、年に1度だけライヴを敢行している。
今までにリリースした作品数は確認できるだけでもトータル150作品を越える多作家である。