Barker

(Ostgut Ton | Leisure System | UK)

DJ/ミュージシャン/レーベル〈Leisure System〉の共同設立者として、Sam Barkerはテクノという枠を超え、レフトフィールドなサウンドデザイン、複雑でリズミカルな表現を追求し、ベルリンのダンスミュージックシーンの限界を押し広げてきた。ソロとして、またnd_baumeckerとのユニットであるBarker&Baumeckerとして、ダンスフロアとの親和性を維持しながらもベースミュージックやブレイクビーツ/ダブ/アンビエントと多様な要素をバランスよく織り交ぜたセットでフロアを導く。
彼の幅広いビジョンは作品のみならず、レーベル〈Leisure System〉からのDopplereffektやObjekt、Visionist等の作品のリリースを通じて、もしくは同名のイベントへのキュレーションにおいても存分に才能を発揮し、その方向性を示している。〈Ostgut Ton〉からリリースされた彼の初期作品「Debiasing」にはそれら前述した方向性やテイストを感じ取れるし、ニューアルバム「Utility」からは、DJにとって実用的でありまたトランスヒューマニストのアイデアの全方位に向かった遊び心を感じ取れるはずだ。
訓練されたミュージシャンである彼は、Voltekという名義において、アナログ/エレクトリック/アコースティック楽器の構造とコーディングスキルを組み合わせたアクティヴな楽器のデザイナー/ビルダーでもあり、近年Underground ResistanceのRay 7と共同で自己プログラム式のアナログ打楽器を使用してデトロイトの廃工場の音による探査を行った。