Leon Vynehall

(UK)

流行に左右されない確固たるビジョンのもと、どこか異質でありながらグルーヴを損なうことなく音楽性豊かなダンスミュージックを構築するプロデューサー。
Martyn主宰の〈3024〉や〈Rush Hour〉〈Running Back〉といったレーベルから特異なトラックを発表してきた彼の音楽人生は、バンドでドラムとピアノを担当していた10代の頃まで遡る。当時の演奏経験に加えクラシック等のオーケストラ作品からポストパンクまであらゆる音楽を聞いてきたその雑食性は、トラックごとに異なるテンポや音使いでスタイルを使い分ける彼の制作面において色濃く映し出されている。そうした多様性にもかかわらずどの楽曲にも一貫しているのは、ダンスフロアの機能性に終始することのない一種の温かみを生み出すムードとエモーションだ。

あらゆるメディアから評価を獲得し、スマッシュヒットを記録した2014年のファーストアルバム「Music For The Uninvited」が契機となり、彼はベルリンのPanorama BarやイビサのDC-10といったヨーロッパのクラブにとどまらず、日本やアメリカへもブッキングされるようになるなど大躍進を遂げた。2016年には、ディープハウスシーンに新風を巻き起こしている〈Running Back〉より、セカンドアルバム「Rojus (Designed To Dance)」を発表。これまでの多様性を黒さの増したグルーヴ上で表現した力強い楽曲が多くのハウスファンの心を捉えている。