Inland

(Counterchange | A-TON | Maeve | Germany)

InlandことEd Davenportはベルリンを拠点とし、レーベル〈Counterchange Recordings〉を主宰するプロデューサー/DJ。細部までデザインされ、冒険心に溢れたテクノミュージックをプレイ/作曲することで知られる彼は〈Counterchange〉から多数の楽曲をリリースし、また〈Ostgut Ton〉〈Figure〉〈Infrastructure〉や〈Nonplus〉からEPを、また〈Ostgut Ton〉のサブレーベルである〈A-TON〉からデビューLPを発表し、Julian Charrièreとオーディオ・ビジュアルのコラボレーションなどでもまた新たな一面を見せるなど定期的に、また継続的なキャリアを更新している。
常に時代に囚われることなく、自身のサウンドを具現化し続けてきたが、2006年のファーストリリースに始まり、ドイツの〈Gumption〉や〈Liebe*Detail〉からの作品、そして2011年に〈NRK〉より発表された「More Red Lights」、翌年の「Counterchange」の2つのアルバムを通じて自身が大成したアーティストであることを示すと、その後も進化を止めず、「Silver Walks」や「Mendocino」などのリリースをモダンな手法を用いてさらなるユニークな物語を世に送り出している。
絶えず継続してアウトプットしている彼だが、伝統的なテクノやエレクトロニックミュージックをベースとし、新たにインプットしたテクスチャー、スタジオテクニックなども盛り込みながら常にさらなるアップデートを模索している。
Functionと共にローンチしたレーベル〈Infrastucture〉においては、過去にアンダーグラウンドなアンセムとなった数々の名盤をリイシュー、またFunctionとのスプリットEP 「Odeon」を始めとするのリリースやヘビー級のコンピレーションアルバム「Facticity」の編纂に携わり、Functionとの共作である「Colwyn Bay」を作曲するなど、多岐にわたる活躍を見せる。
また、2013年以降、自身のレーベルである〈Counterchange Recordings〉においてはBoddika、BNJMN、Cassegrain&Tin Man、Magna Pia、Distant Echoes、Pharaoh&Yoggらの作品を世に送り出す。
また2020年には4×12のボックスセットのコンピレーションとDJミックス「Stream State」を発表、Efdemin/Peter Van Hoesen/Joel Mull/DJ Skull/Mark Broomらの作品をコンパイル、世界的なリリースツアーを敢行中だ。

近年ではモダンアートにますます惹きつけられており、ベルリンを始めとし、各国で行われているコンテンポラリーなイベントや作品にインスピレーションを受けている。ローザンヌ (Somewhere 2014)、ウィーン (Iroojrilik 2017)、マインツ (An Invitation To Disappear 2018) に代表されるようなCharrièreとサウンドデザインのコラボレーションが展示され、またベルリンのGallerie Alexander LevyでのMischa Leinkaufのビデオインスタレーションにサウンドトラックを提供するなど、より実験的な側面を持った活動にも力を入れている。