感情に先導され構築されていくDJセットは、Newaにとって極めて重要な要素だ。テクノの古典的な要素はもちろんのこと、進行形のサウンドも取り入れ、世界観を創出する。彼女は低音域を探求すると同時に、瑞々しいアシッドサウンドを印象的なメロディに取り込みプレイし、強烈な存在感を放ち、ダイレクトにフロアに作用する。
ジャズをバックグラウンドとし、ミュージシャンとしてもトレーニングを受けたAna Kublashviliは、2012年に故郷のジョージア・トビリシにてキャリアをスタート。瞬く間にBassianiを始め、トビリシのシーンのキーとなるクラブで定期的にプレイするようになり、今ではBen Klockが主催するツアーイベントシリーズ、Photonへもレギュラー出演している。
楽曲制作においてもDJ同様に感情表現をベースに作品を創作、ディープなベースラインと叙情的なメロディといった多様な要素を織り交ぜ、それがテクノであっても実験的なアンビエント作品であっても彼女自身のアイデンティティを示していくのである。それらの作品は〈Klockworks〉〈Semantica〉〈Bassiani〉のインハウスレーベルなどからリリースされている。
また、2016年以降は地元トビリシ発の〈Icontrax〉の共同運営にも乗り出し、活気づくジョージアのテクノシーンにおける未知の才能の発掘と提示にも尽力している。