Drake主催のインターネットラジオOVO Sound RadioとSven Vathのレーベル〈Cocoon〉、その両方に名を連ねる唯一のアーティストがBaba Stiltzだ。彼はここ数年の間、ポップで滑らかなメロディーと若々しさが混在する、独特なダンス・ミュージックを作り続けている。自由に創作を続ける彼は、シーンの慣習から外れることを憶していないようだ。
Babaは現在ストックホルムに拠点を置き、同郷〈Studio Barnhus〉のKornél Kovács、Petter NordkvistやAxel Boman、Samo DJ、ヒップホップ集団Sad BoysのYung Shermanのような風変わりな音楽を好むアーティストとの共作を手がける。並行して、FabricやBerghainなど世界中のクラブやフェスティバルにも出演を重ね、世界中のダンスミュージック・コミュニティーにとってもお馴染みの存在となった。ラジオから聞こえてきそうなポップスさながらの「Can’t Help It」や、ビートダウンハウスがしなやかなサウンドスケープを描くアルバム「Total」、〈The Trilogy Tapes〉からリリースされた「Keep It Lit」のようなディスコハウスまで、穏やかさもユーモアも混在する彼の作風を、一概には定義できない。Resident AdvisorやDazed & Confusedに提供したミックスも評判を呼び、2018年には〈XL recordings〉でのデビューEP「Showtime」をドロップ、今後も話題に事欠かないことが予想される。