2006年に第48回米グラミーのベスト・リミックス賞をCurtis Mayfield「Super Fly」のリミックスで受賞、翌年2007年には世界が注目するマイアミでのスーパーボウルXLIのプレゲームセレモニーの音楽を担当し自身がリーダーを務めるElements Of Lifeを率いてCirque Du Soleilと共演したのも記憶に新しい。NYのラテンコミュニティーが生んだ今世紀最初のヒーロー”Little”Louie Vega。朋友Kenny”DOPE”Gonzalesと組むユニットMasters at Work (以下、MAW) とNuyorican Soulはダンス・ミュージックシーンのみならず音楽業界全体から常に大きな注目を集めているプロデューサーチームである。彼等がプロデュース/リミックスを手掛けてきたアーティストの名前をざっと挙げるとMadonna、Julio Iglesius、Jamiroquai、George Benson、Jocelyn Brown、Jody Watley、Janet Jackson、Roy Ayers等、これを見れば彼等がメジャー、アンダーグラウンド、ポップ、ジャズ、ハウスといったジャンルや音楽のカテゴライズを超越した精力的な活動を行っているのがわかるであろう。
もう一つのLouieの最も認知されている顔は、全世界的なサウンドのトレンドを左右するほどの圧倒的な影響力を持つDJである。90年代初頭からNYのSound Factory Barでのレジデントから、現在の世界的なDJツアーに至るまで、常にカッティングエッジなDJプレイで世界中で不動の人気を誇る。2013年には、待望の「Elements of Life II」が、”Fania Records”からリリースされたり、King Street Soundsの20周年を祝う「’Vega On King Street」がリリースされた。
また、NYのR&BラジオステーションWBLSではKevin Hedgeと金曜の夜、またスペインのSonica Ibizaでは毎週月曜、そして南アフリカのヨハネスバーグKaya FMでは毎週土曜にラジオのショーも担当したり、LV&Co.という名前でアパレル/ジュエリーラインを展開したり、今迄に無く活動の幅を広げている。
2016年には、Funkadelic、The 3 Winans Brothers The Clark Sisters、Jocelyn Brown、Nick Monaco & Soul Clap、N’Dea Davenport、Lisa Fischer、Cindy Mizelle、Anane Vega、Monique Bingham、Caron Wheeler、Josh Milan、Bucie、Tony Momrelle, Kaylow、Vikter Duplaix、Cassio Ware、Adeva、Convertion & Leroy Burgess、Kenny Bobien、Zara McFarlane、Luis Salinas、Roberto Roena、Diviniti、Byron Stingilyといった豪華なアーティストをフィーチャーした、「Louie Vega Starring…XXVIII」がリリースされ大ヒットを記録し、グラミー賞のBest Dance / Electronic Albumにノミネート。
2018年には、NYハウスとディスコの融合をコンセプトにした「NYC Disco」を〈Nervous Record〉からリリースし、NY発祥のディスコシーンへ再び世界の注目を集めるきっかけとなった。そして2020年、現在製作中のアルバム「Expansions In The NYC」の発売が待たれている。