「KNOWLEDGE IS THE POWER」。究極の言葉の一つ。B.D.を聴くと頭に自然と浮かぶフレーズの一つ。
「ストリートという言葉は雑誌やウェブに溢れている。一つの答えは、ストリートは歴史を知ること。共にあること。」
ヒップホップを幾つかの時期に区切るとすれば、どんな区切り方をしても、B.D.はその時代の最後にMCでその次の時代の最初のMCだ。
「JEDI」という言葉が似合うラッパーの方が相応しい言い方かもしれない。
暗闇から太陽の下まで”SHINING”するB.D.のフォース。
ヒップホップは何かに置き換えることは出来ない。ただ、100%感じることは出来る。
宇田川町、IKB、渋谷、下町。B.D.はどこのエリア出身か?という問いへの答えはどれもが正解で。
そのどこにも物語があり、そのエリアは今も自然に増えている。
冷静と情熱が同居する。未だ証明されない数式の提唱者のように、B.D.はヒップホップを提唱する。
10代よりソロとしてそのキャリアをスタートさせる。
その後、東京の歴史に残るハードコアヒップホップグループであるTHE BROBUSを結成し、2枚のアルバムをリリース。解散後もソロとしてその歩みを続ける。
現在は廃盤となっている「THE GENESIS」をリリース。
そして、変態キャンペーンを合言葉に全国にその遺伝子を撒き散らし、
仲間のアーティストを覚醒させたTHE SEXORCIST。
NIPPSと共に、SPERB & VIKNと共にTETRAD THE GANG OF FOURとして2枚のアルバムをリリース。
(2017年の始まりからTETRAD THE GANG OF FOURはまた不穏に動き出している。)
ソロとしはP-VINEより「ILLSON」をリリース、ユニバーサルミュージックより「BALANCE」をリリース。
この二枚はB.D.の持つ様々な面を、B.D.の視る世界の形や色を、それぞれに相応しい形で聴かせてくれる。
2016年に〈BACK CHANNEL〉よりボックスセットでリリースしたMr. Itagaki a.k.a. Ita-choとの共作「BORDER」は美学が詰まっている。
B.D.が作品から漂わせる香りは、また次の場面へ期待させてくれる。
KILLA TURNERとしてDJとして各地各所で、誰かの家や車で自然に流れるミックスされた音楽。
特別な意味はあるけど、日常。日常だけれど、それは特別な景色。
いつか憧れた景色を360度みまわしてるような空間。
KILLA TURNERがかけるヴァイナルは、ボルヘスが書いた図書館の景色のように。